君が側に居れば



8月、夏の暑さがましたこの季節はオレが嫌いだ。

だって、嫌でも思い出してしまう。

幸村がこの世で一番愛した人間『』の命日で、アイツは恐い程この時期ふぬけになる。
生きてアイツの側にいるのはオレなのに、まるでオレなんかどうでもいい。
一番愛してるのはなんだって言われているみたいで凄くいやだ。




あんなにオレを好きだと言っているアイツの言葉が信じられない、死んだ人間に嫉妬 している自分が嫌い。



太陽が照り付けて眩い光が反射している川を見つめたまま髪を掻き毟った。


庭にある川のほとりの岩の上で幸村は釣り針を水に下ろしたまま波間を見つめてぼ けっとしている。

オレが背中に立っても気付く事もなく、目線を下ろしたまま。
侍がこんな簡単に背中を取られても良いものか・・・。



「・・幸村。」


声をかけても反応は示さないまま、あい変わらず波間を見つめている。

「幸村!」

再度呼び掛けるが反応は無い。


こんな事はよくあることだが、今の自分にはこんな対した事でさえ怒りに触れる。


「幸村ッ!!」


幸村の後ろにあった魚をいれるはずだった水オケの水を頭からかけてやった。


「ッなに!!?冷たぁ!!」


落ちてきた大量の水に幸村は体を大きく体を跳ねさせ、その後バッと振り返って水が 滴る髪を掻き上げる。



「あ・・サスケ。どうしたの、いきなり・・・?」


唐突なサスケの行動に驚きを隠せない様に揺らんだ瞳を避ける様に瞳を逸らす。
幸村の言葉は自分が居た事さえ驚いた様に取れる。怒りにまかさて暴言を吐きそうに なるのを押さえて唇を噛み締めた。


「さっきから呼んでたんだよ。・・・才蔵が呼んでる。」


怒気を含ませた言葉に幸村は首を一度捻った後、立ち上がって近付いて来る。
手をそっと伸ばして頬に手を添えようとするとサスケは睨み付けてその手を払い退け た。

「さっさと行けよ。」

「サスケ・・・?」

そんなサスケに戸惑いを感じづつもいつもただ恥ずかしがっているだけかと思い、軽 い微笑を向けてくる。
ぐちゃりと水の重さを感じさせる音と共に両手を伸ばしす。

「どうかしたの?なんでも言いなよ。」


・・・オレのことなんかどうでもいいくせに。
なんでこんな時ばっかり、勘がいいんだよ。


「っ・・なんでもねーよ。さっさと行けッ!!」


そのまま背を向けて走り出す。

「サスケッ!!?」

訳が分からないサスケの行動が分からなくてただ反射的に数秒送れてその場を飛び出 してしまう。
水を含んだ服が重くて上着を投げ捨てた。

「待って!!サスケ、何で泣いてるの?」

やっぱりサスケと幸村では子供と大人の体格差があるせいで、すぐに追いつかれて腕 を捕らえられてしまう。
無理矢理振り向きさせるとサスケの大きな瞳には涙が浮かんで堪っていた。
頬には涙が流れていてもう頬には涙の痕があるので、きっと走り出した時には涙を流 していたに違いない。

「泣いてなんかねぇよ!触んな!!」

睨みつけた瞳はほんのり赤くて涙が止まらなく流れていた。

「サスケ・・・?」

分かっていても抱き締めたくてその腕を伸ばすと・・・・はたかれてしまう。


分かっていても抱き締めてほしくても、腕を伸ばされると・・・・はたいてしまう。



こんな状態じゃいくら主人でも話しか聞けない、聞きたくない。

でも、小さなオレにはこの修羅場を潜り抜ける術そ知らない。


苦しくて、助けて欲しくて、つい小声で呼び、嗚咽と共に涙が流れた。

「助けて・・・、誰かぁ・・・。」

その言葉に酷く傷付いた様な顔でサスケを見て、瞳を揺らして声を震わせて震える声で名を呼ぶ。

「サス・・ケ?」



―――――――シュタッ



「幸村様――。」

二人の側に降り立ったのは、真田十勇士穴山小助、霧隠才蔵。
二人とも幸村ととの関係を知っている存在・・・。
そして、小助はサスケの良き理解者で母親の様な存在だった。

「サスケ、大丈夫ですか・・・?」

そして、あの時に助けを求める為に取った(幸村 )とは違う(小助 )を思わず取ってしまう。

「・・・小助ッ!!」

胸元に抱きついていた幼さが残る少年の銀髪の御髪をそっと撫でてやる。

「幸村様、何しておられるのですか・・・?」

止めようとした才蔵の腕を振り払った幸村は小助に近付く。

「サスケと話がしたい・・・。」

「駄目です。今のこの子は尋常ではありません。」

サスケも幸村の声にビクリと体を震わせて小助の背中に回す手に力を込める。
幸村はそのまま唇を噛み締めて背を向けて歩き出す。



「サスケ、私たちも戻りましょう?」

答えないままコクリと頷いたサスケに優しい微笑みを浮かべて背中を押す。






――――――――――――――――――――――――――――――




「サスケ、何があったか話してくれますか?」

家に戻った一行は幸村と才蔵は別室へ、サスケと小助はサスケの部屋に移動した。
まだ正常に戻らないまるで子供ように泣きじゃくるサスケをあやす様に優しく話し出 す小助にサスケは素直に語りだす。

「昨日、・・・幸村がオレに『が生きていたらどんなになっていたんだろう ね。でも、きっと変わらないだろうな。』っていたんだ。
それで、夜寝言で涙を溢しながら『・・・』って・・・。」

最後にはさらに涙を溢しながら言葉を言っていた。
普段は小生意気なサスケは幸村の事になると油断を無くしてしまう、でも油断をなく すのは幸村も同じなので今ごろ幸村と才蔵の所も大変になっているに違いないと踏ん でつい微笑みが零れる。
この二人の場合はサスケは普通に素直では無いが、幸村もおちゃらけていて肝心な真 面目な話はしない性質なので、肝心な事は伝わっていない。
多分、幸村の『が生きていたらどんなになっていたんだろうね。でも、きっと 変わらないだろうな。』って言う言葉は『が生きていてもボク達の関係は変わ らないんだろうな。』って事だろう。

「それで、サスケはどう思ったんですか?」

結果は幸村のせいだと思いながらも世話の妬けるご主人の為に完全に修復する為に話 を続ける。

「・・・オレは・・オレが今、幸村の隣に居るのに、幸村がオレより他のヤツを気に するのが嫌だった。」

唇を噛み締めて服を掴んだ。
だって、あの時語っている幸村の顔はまるで愛しい人を想う様な顔だった。
幸村の中ではとても大切な人だって言うのは分かっていた。
ずっと側に居たのはオレなのに!!
アイツが好きなのはオレなのに!!


オレは・・誰よりも幸村が好きなのに・・・。

どうして、幸村はばかり気にすのかが分からない。

オレを幸村は好きなのかも分からない・・・。


そう思うと苦しくて息が吸えなくなる。


「オレはどうしたらいんだよ・・。なぁ、教えてくれよ?」

小助は深くため息を落とした後、襖に手を添えてそっと開くと幸村と才蔵が流れる様 に落ちてくる。

「うわぁッ!」

「こ、・・・・小助?!」

小助はにっこりと微笑んで幸村を見つめた。

「幸村様、盗み聞きしていたら状態は分かっておりますわね?」

小助の微笑みは『微笑み』ではなく、完全にとても怒気を放っている作り笑顔・・ ・。
幸村は苦笑した後、さっと立ち上がって対峙する。

「ぜ〜んぶ、幸村様の責任ですわ。『痴話喧嘩は犬も食わぬ』って知ってま して?」

「・・・はい。」

自分の可愛い後輩をこんなにもボロボロしたことが相当頭にきたらしい。 自分の主人にさえ酷い態度・・・。
そのまま幸村の背を部屋に押してから、耳元にそっと言付けした後才蔵を引っ張って 部屋から足跡が遠ざかって行った。

幸村は髪を掻き上げた後、サスケの前に腰を下ろして金色の眼が赤いのに気付く。

「ごめん・・・いっぱい泣かせちゃったね・・・。」

「幸村・・・。」

ばつが悪そうに呟いた後、自分の胸に顔を押し付けた。

「このまま聞いて!そうしないと・・・逃げちゃいそうだか・・ら。」

もう離さない。


大切な人を無くしたくない・・・。


「ボク・・いつも言葉が足りないから。 『が生きていたらどんなになっていたんだろうね。でも、きっと変わらないだ ろうな。』って言うのは『が生きていてもボク達の関係は変わらないんだろう な。』って事だったの・・・。」

「幸村・・・。」

回された幸村の腕は強くなってサスケも幸村の背中に手を回す。

「例え、が生きていてもボクは絶対サスケが一番だった・・・。だから、今胸 を張って言えるよ。」

そう言ってから幸村は立ち上がって窓を開けて夜空に輝く満天の星々を仰ぐ。
そして、深く息を吸い込む。

ッ――!!ボクはサスケを愛してる!絶対離さない、死ぬまで一緒に居るか らだから、ずっと見守っていてね・・・。
そして、ボクは君を忘れない!!人を守る大切を教えてくれた君を。君を守る事は出 来なかったけど、今度は人を愛する事を教えてくれたサスケを絶対守りぬくから!! !」

その後は何も言わないで空を見上げたままだ。
その手は震えていて、サスケも急いで立ち上がって走って幸村の隣で空を仰ぐ。
そのまま、幸村の手を取って深く息を吸い込んだ。

さんッ――!!オレも幸村を愛してる!!こいつぼーっとしてて心配かもし れないけど、オレが、オレがずっと側に居て助けてやるから!安心して眠っててくれ !」

「サスケ・・・・。」


言った後に真っ赤になって腕をクンっと引っ張った。

「責任・・・取れよな。」

「ウンッ!!サスケ、大好きーvvv」

カバッと抱きついてそのまま抱き上げる。

「うわっ!何するんだ・・んっ・・・。」

「はっ・・・んん〜。」

そっと当てた唇はサスケの言葉を遮って甘美な甘い熱を与えた。
お互いの熱が伝わって、長い時間押し当てられ、息が吸えないのと恥ずかしさの熱で 体中の血が顔に集まってしまう。

ようやく離れた唇に酸素を体中に入れようと息を胸の奥まで吸い込む。
ギっと幸村を睨みつけるといつものおちゃらけた顔で幸村は笑った。

「仲直りのちゅー♪」

「っ・・・幸村――――!!」






この瞬間が大切で今もボク達は必死に生きている。
いつか世界が終わる時まで、あがいてやろうではないが・・・。


もちろん、その時も二人で乗り越えてみせるけどね。



今、この幸福を君に一番に伝たいよ、・・・・。







END



***************+****************
☆☆後書き☆☆

はーい、後書きですねKYOでは蓮華ですが、本PNは宮沢ゆずりですわ。
いっその事、宮沢蓮華でいきますか(笑)

亜代様、4500HIT有難う御座いました〜!!!
そして、遅くなってすいませんでした・・・。
お題『切ない系な幸サスでvv』でしたが、どうでしたでしょうか?
本人的にはすごぉくシリアスだったわけですが・・・(汗)
これはまた【曼珠沙華】 の前のお話と考えるととても切なくなる・・・はずなんで す〜(>_<)
これで小助最強説が浮上した蓮華脳です。そして、才蔵ヘタレ像・・・(笑)
しかも、みずき=夢か〜!!!!って感じですか?(汗)
これは蓮華的にみずき=幸サス的美味しいキャラvvv
サスケには嫉妬され、幸村には思われて〜vvv
なので、蓮華の様な妄想に共感を持つ方は是非!名前をいれてみましょうv
蓮華もやってみよ〜っと♪(死)

ってかた、サスケってさん付けするのか〜!!?
姉ちゃんって言うのも変かな〜と思い・・あう言う風にしました。
そして、サスケと寝とんのかいと突っ込んだそこのアナタッ!!!
幸サスですわよ!(意味不明)一緒に寝てるというか、事情後ですわ!!(何故か小国 口調/笑)
本当はね〜、仲直りちゅーvじゃなくて仲直り・・・がしたかったのですがね〜v (WOI/ローマ字笑)
規約違反なので、幸村氏には悪いけど、仲直りちゅーvで☆

管理人、めっちゃKYOトークしたいので、是非々お話しましょうvv
あ、感想など是非々お聞かせください!!
次回の参考にしたいので、KYOは幸サスのみ!幸サスのみ!!リク待ってますv
シュツエーションリクエスト、ですね(汗)
幸サス以外書きたくないのです〜。
これを書く上に、KYO11巻を読んで19歳幸村×サスケが猛烈に書きたくなったわ けですよ。(をい)
いつか書くかもねv

と言うことで、【君が側に居れば】これにて終わりになります。
また次回お会いしましょう〜v



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苦情等ありましたら、メールにどうぞv





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