君の心を覗かせて
今回の物語はこの言葉から始まります。
「幸村のばかぁ!」
バチーンと山に響き渡たり、泣きながら少年は走り去った。
頬を叩かれた青年は、幼子にしては力が強く赤く晴れ上がった頬を優しく撫でる。
「いてて‥。クス、サスケったらすぐ逃げるんだから」
段々遠のいていくサスケの小さな背中を眺めながら優しい微笑んだ。
そうこの物語は今よりずっと前、サスケが幸村に救われてから一年たった頃のお話。
今回はお騒がせ真田家が舞台です。
「幸村様ッ!もう、お戯れが過ぎます!」
手を腰に当て屈み、眉をひそめて幸村に手を差し出し体を起こさせた。
「ちょっと遊んでいただけだよ、才蔵」
「サスケはここに馴れてきましたが、まだ不安定なのですから気をつけてあげないと…」
心配そうにサスケが消えて行った方を見つめている才蔵の言葉に間髪入れずに幸村は目を細めて笑いながら呟く。
「‥だからだよ。サスケには遠慮無しにここで生活して欲しい。本当の愛情と知って欲しいんだ」
「…幸村様」
幸村の言葉にいたく感動した才蔵はやっと幸村様が領主らしく!と天に手を合わせて感謝した。
その瞬間、それまでに慈愛の微笑みは方頬をつり上げた意味深なものになる。
「やっぱり、少しづつならさなくちゃね〜。いきなり口付けはまずかったかな」
「///幸村様ッ!」
「あははっ、ごめん、ごめん」
顔を真っ赤にして怒る才蔵にふざけて笑っていた幸村はすっと瞳を鋭くさせて呟く様に告げる。
「才蔵、これからもサスケを気にしてやってね。」
真剣な表情な幸村に感化され、才蔵はその場に膝を突いて平伏す。
「そのつもりです。サスケはまだ小さいですが、私の仲間ですから当然ですよ」
「さすが、僕の十勇士だね。さて、可愛いサスケを向かいに行きますか」
くるりと回り首だけ才蔵の方を向いて「あと、よろしくね」と告げ、手を振りながらサスケが走って行った方に消えて行った。
「サスケも厄介な人に好かれたものだ…」
――ザァァ…
「サースーケ!」
サスケが消えて行った方はこの山の中でも深い森。
樹海出身のサスケには何てこと無いだろが…。やはり、心配になってくる。
薄暗く、じめっとした重い空気に轟々となる風‥。
普通の子供なら泣き出しているところだろう。
「サスケー!どこにいるの〜?」
力一杯叫ぶが無情にも森の中で響き渡るだけで一向にサスケの姿は見えてこない。
森を抜けると滝に着いた。幸村は長年この九度山に住んでいるが、こんな場所があったとは知らなかった。
砂の上をじゃりと鳴らしながら歩いていると水面に人影が揺らめくのが見える。
幸村には当然サスケだという事には気付きながらも悪戯心に火が付いて何かしたくなってきた。
方頬をつり上げて笑ってからわざとらしく声を上げる。
「はぁ、ここ所にも居ないや。川下の方にも行ったのかなァ」
砂利を踏み付けてゆっくりと歩き出してその場を後にした。
「ふぅ‥やっと行ったみたいだな」
岩影が這い出て辺りを見渡してから胸をなで下ろし、まだ幼い為にぷっくりとした手で汗を拭う真似をする。
「‥ん?何か暗くなってきたなぁ」
目の前が暗くなった気がしてふと顔を上げると、主君が満面の笑みで腰に手を当てて立っていた。
その微笑みはとても爽やかな微笑みのはずなのにサスケには恐ろしく感じられて汗が頬を伝う。
「サスケ、見〜っけv」
「ゆ、ゆゆ…幸村ぁ!?」
忍で身に着いた条件反射ですばやく飛び退け、幸村に対峙する。
もう探したんだよ〜と可愛ぶりっ子でサスケの頬をぷにと突っつく。
「…お前川下に行ったんじゃなかったのか!?」
「嫌だなぁ、かまかけたに決まったじゃないか。サスケってば単純☆」
サスケをゆっくりと抱き上げてだっこして頬を擦り寄せる。
「やっ///やめろ〜!抱き上げるなぁ!!」
「フフッ、サスケのホッペやらわか〜いv」
さっき逃げられたハライセとばかりにちょっと大人な悪戯を慣行し続けた。
「サスケ、ほらホッペにちゅ〜v」
「‥やめッ///」
あ…ヤバイ。サスケってば可愛いすぎ...
大きくなるまで我慢しようと思ってたけど…ちょっとぐらい味見いいよねv
薄笑いを浮かべた後に岩の上に下ろす。
「‥な、何?」
思わぬ幸村の行動に息を飲んで見つめる。
幸村はただ笑顔で自分の顔を見ているだけで人生経験の浅いサスケにとってはこの後の展開は予期する事は出来なかった。
ふふっ、こんな可愛い瞳で見つめられたら我慢出来なくなっちゃうよv
ゆっくりと顔を近付けると桃色のぷっくりとした形の良い唇に触れるだけのキスをする。
「///‥何っするんだよ!」
「何って…、まぁサスケは気にしない、気にしない♪」
唇を手の甲で擦るサスケを見て冷たい微笑みを浮かべて小さく呟く。
「だって君は僕がさっきした口付けの意味も知らないでしょう?」
「え…なっ…んんっ――」
唇を手の甲で擦るサスケの腕を取りもう一度口付け、今度は舌を侵入させて歯の裏を舐めたりと口内を犯していく。
「…んっ‥ふっ‥ぅん…///」
最初は嫌だと体を強張らせ抵抗した幼いサスケの体は、強すぎる刺激や未知の快感に満たされて快楽の渦に飲み込まれていった。
何度も角度を変えて深く口付けする度にサスケは新しい快楽を得ようと本能なのか自ら舌を絡ませてくる。
「‥サスケ、上手だよ。」
「ん‥ゆきむらぁ…///」
「クスッ、イヤらしい子だね」
少し唇を離しただけで愛しいそうに背に腕を回し、瞳を潤ませていた。
「あれ…どうしたのサスケ?嫌なんじゃ無かったの?」
自分を求めた手を掴まえて薄笑いワザとらしく言葉を繋いで薄笑いを浮かべた。
サスケは顔を真っ赤にして唇を噛締める。
そんな顔されたら優しく出来なくなっちゃうな…。
「ッ///」
「大丈夫vもっと気持ち良くさしてあげる」
着物を肩まで下げて鎖骨に口付けし、ピンクの花びらを散して行く。キツく吸っては唇を離してその痕を見て浅く笑みを浮かべた。
サスケは吸われる度に小さく喘ぎを漏らす。
「…な‥に?」
「サスケは僕のモノって証だよv」
自分の胸にある無数の花びらを見て頬を染めた。
「‥んな事しなくたって俺はお前の配下だろ///」
「違うよ。配下じゃなくて僕の恋人って事v」
サスケが呆気に取られている間にニッコリ笑って幸村はさり気なく服の中に手を入れて腹を撫で回す。
「ッあ…、やっな‥に///恋人って?」
「僕とサスケが愛しあってる、かな?」
「愛し合ってる〜!?」
「あれ、愛し合ってないの?」
口をあんぐりと開けとぼけて笑っている幸村をじっと見つめているサスケ自身に手を進める。
「ちょっ…手っ‥///」
「ねぇ、僕の事を愛してないの?答えて…」
「‥ッやめ…」
答えを強要するかの様に耳たぶを軽く噛んでそっと息を吹き掛けた。
背筋がゾクリとして思わず小さく声が漏れ、そんな声がもっと聞きたくて腿を指をなぞる。
「‥ねぇ…」
「…だぁ!止めろー!オレは嫌いな奴なんかと一緒に居ねぇよ!!馬鹿!」
そう言ってサスケは幸村に頭突きして睨み付ける。
ジンジン痛む額を押さえて呆気に取られていたが、我に変えて優しく微笑んで顔を赤らめてそっぽ向いているサスケの頭を撫でた。
「ありがとう、サスケ」
「…///それにっお前フラフラしてばっかだし、他の奴等も頼りねぇからオレが居なきゃ駄目だろ!」
お礼言われると素直じゃないサスケはつい意地を張って言葉を繋げた。
「頼りにしてるよ、サスケ」
「‥ケッ///」
頬を赤く染めたままそっぽを向いているサスケを抱擁して頬に口付けした。
「ゆきっ‥んっ――」
驚いて顔を向けたサスケの唇を塞いで舌を絡ませ、大切に扱う様に優しく甘く深く口付けすると最初は抵抗していたサスケも今は身を任せてくる。
「はい、今日はこれでおしまいv」
「…は?」
それ以上を予想していたサスケは手を鳴してにっこりと微笑んでいる主を唖然として見つめた。
「‥あれ〜?物欲しそうな顔してるけど‥続き、して欲しいの?」
ニヤと嫌な笑い方をする主人の言葉に耳まで赤く染めて睨み付けた。
「して欲しい訳ないだろッ!」
バッと立ち上がって砂が付いた着物を払う。
残念‥と小さく笑う幸村も続いて立ち上がって汚れを払ってから眉を上げて睨み付けている猫目を覗き込む。
「さ、帰ろう。僕達の家へ!」
「‥ん」
相変わらず態度が冷たいサスケに深く溜め息をついてから柔らかい頬を指ってつつっく。
「もーノリが悪いな〜。でもそんなサスケも可愛いよv」
「可愛いとか言うなバカッ!」
プイと顔を背けて、以前闇から救い出してくれた主の差し出す温かい手を掴んだ。
「幸村‥オレ、お前の事嫌いじゃないから…」
素直じゃないサスケにとっては死ぬ程恥ずかしい大告白に驚いて動きを止めた幸村は、真っ赤になっている手を強く握り締める。
「ありがとう」
今はまだ素直になれない君だけど、いつか君の心を覗かしてね...
君には闇じゃなくて青い空の下が似合うから、いつか君に空を送ろう。
そして、永久に側にいて笑顔を見せてね…
END――
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はいっ後書きで御座います。
ん・・・マガで配信したもので特にコメントが……。
むむっ。このサイト初の微裏かな?
うーむ、苦手な方がいらっしゃいましたらスイマセン!
この先を期待している方がらっしゃいましたらもっとスイマセン!!
ちゃんとしたやつ書きたいんですけど・・・サスケの年齢が年齢ですから…
ちょっと危険かなぁ・・?
今(1月下旬)、マガで新しい幸サス配信してますがこれが一応ばりエロ予定です☆
これも頑張って配信せねばぁ〜!ファイトーいっぱぁぁつっ!
読んで下さって本当に有難う御座いました!!
では、また次回♪