秘 密 の 計 画



 
時々ふと思う。どうしてこんなヤツについてきたか…。
あの時何故オレはコイツを殺そうと思ったのにそれをせずにあの手を取ったのか?
色々考えても答えは出ないまま…
この問題は誰かが教えてくれるものではなく、自分で答えを出すもの。
だから、なかなか答えは出ない。

 
「ってさっきからうるせーんだよ!」

 
ずっとこうやって一人思考を巡らせている間近くで、幸村が才蔵と追いかけっこをしていてうざったい程に騒がしかった。
と言っても才蔵本人は追いかけっこではなく幸村を捕まえようと追いかけているのだが、アイツは妙にすばしっこくらりくらりとかわしている。
いつも騒がしい真田家は気を使わなくていいのが楽な部分だが考え事がある時等はどうも…合わない。
この家に静かな日なんてないのだ。

 
「…アレ〜?サスケご機嫌ナナメ?」


全てコイツが騒がしいせいで!
こんな事思われているとはつゆ知らず、からかった様な笑顔でこちらを見ていた。
何て憎たらしい顔だ。


「お前のせいだろーが!ちっとは落ち着け。・・って才蔵も今のうちに捕まえろよ」

「ハッ!幸村様捕まえましたよ!!さ、江戸に行く準備をしましょう」
 
「え〜めんどくさいし、わざわざ行く用じゃないでしょ」

 
…ん?!今才蔵『江戸』って言わなかったか!!?
さっきからずっと考え込んでいたから幸村を追い回している訳は知らなかったんだよな、オレι
幽閉されている筈の幸村がわざわざ江戸にねぇ…
山を降りるだけでも怒るあの才蔵が…何かあんのか??

 
「なぁ、何か江戸に用でもあんのか?」

「信幸様が幸村様を呼ばれているんだ」

 
才蔵が話した直後にスラーと襖が開き、子助が顔を出して失礼しますと入ってきた。
そして、幸村の村に重たそうに荷物を置く。
 

「はい、幸村様荷物です」
 
「え〜別に行かなくてもいいんじゃないかな〜。たいした用じゃないないって!ね、サスケv」
 

って何故オレに振る!?
 

「行けよ。呼ばれてんだろ?いつもは山を降りたがるくせに」

 
そう言うとまた3度の不満の声が上がる。
本当に子供のようだ。…ってか、子供か……。オレから見ても子供に見えんだよな、コイツ。
はぁと深く溜息を着くとオレ達のやり取りをにこやかに見ていた子助がオレの頭をぽんと手を乗せた。
 

「じゃ、サスケと二人で行ってたまにはゆっくりと過ごして来たらいかがでしょうか?」
 
「子助ッ!!!」

 
お前それって…

 
「えvサスケとたくさん遊んで来て良いってこと??」
 
「はいv行ってくだされば」

 
子助…お前…可愛い顔して手段選ばねぇのな。
 

「…じゃ行こうかなvほらサスケ早く準備してよvvv」
 
「オレ行かねぇ……」

 
ぷいっと顔を背ける。
すると何で〜、と瞳を潤ませて向いた方に移動してきた。
何でって…お前の行動は見え見えなんだよ、幸村!!
どうせ変なことする気だろ!!
そりゃもう、好きなだけ!

行くもんか...いや、行ってたまるか


「ぜっってぇ・・行かねぇからなー!!」


ギッと主人+仲間達を睨みつける。
でもみんなは笑うだけ……
スッと立った幸村を見た子助は部屋を出てどこかに行ってしまう。
幸村はと言うと...


「駄目☆サスケはボクと一緒に江戸に行くの。
 これ、主人命令v」

「なっ・・ズルイぞ、幸村!!!」

「主人命令にズルイもズルクないも関係ないでしょ」


言い返してやろうと顔を上げるとふわぁと体が浮く。
意味が解らない内にどんどん床から離れて今では幸村と顔が近くなっていた。


「幸村ッ///下ろせぇ〜!!」

「やだ。一度やってみたかったんだ。お姫様だっこvv」

「オレはされたくない!」

「サスケ、幸村様に逆ろうとも無駄だ…。 大人しく江戸に行って来い」


才蔵まで!!
ここにオレの味方はいないのか!!?
そうだ、子助!子助ならここまで嫌がっているオレを見たらかばってくれるはずだ。
どこに行ったんだ…?

スーッと綺麗にドアが開く。
期待をこめてその方向に顔を向けると予想通りの人が顔を覗かせる。


「幸村様、ご準備が出来ましたよ。サスケのv」


そう、ここにはオレの味方なんて一人も居なかったのだ。
子助も所詮幸村の味方でしか無かった。
もう、覚悟を決めるしかない。
恨むからな、…子助、才蔵


「分かった、行くから下ろせよ!!」

「えぇ〜残念。もっと抱っこしていたかったのに〜」


こいつ、オレを行かせたいのか行かせたくないのかどっちなんだ!!
ってことで、オレは嫌々幸村の旅に付き合う事になってしまった。
この旅にオレの平安はあるのだろうか……。


「言っておくが、変な事したらすぐオレは帰るからな!!」

「えぇ〜変なことってナニ?」

「〜〜〜〜〜〜〜ッ///」



あぁ、オレの平安なんでこないのだ。
せめて、自分の足で帰ってこれることを祈っておこう。






続く。



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どうも、宮沢です。
CP投票で一位になった幸サスで御座います。続きです。
続きは多分裏有りかと・・・(笑)
頑張りますよ〜!!!

では、続きでお会いしましょう!





 
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